堅苦しいタイトルですね。
「人はみな、孤独を抱えている」
なんて擦られまくったJPOPのような歌詞ですが、
僕はどこかのコミュニティにいても、
誰かと遊んでいても、
ぼんやりした孤独感を感じることが多いです。
たぶん今後も孤独を感じながら生きていくと思います。
腹が減ったり眠くなるのと同じで、孤独を感じてしまうのは止められそうにないからです。
でも、それほど悲観はしておらず、
実際はかなりまったり生きています。
アラサーはブログで孤独に向き合う
まったり生きているとはいったものの、
いつも何かに追われているような感覚や、焦燥感、虚無感、恐怖感、劣等感などなど、
「自分は愚かで駄目な人間だ」と思うことはよくあります。
ただ、そこでネガティブになっても事態は改善しないので、
自分を磨き高め、成長させるしかない。
と思うようにしています。
もちろん、そんな修験者や求道者のようなストイックさはないので、
ゴロゴロしてるだけで一日の大半を過ごしたり、
切れたギターの弦で1時間くらい遊んでしまったこともあります。
むしろそんな時ばかり。
「自分はダメ人間で、それを変える努力もできないのか」
そんな風に思って、何をするでもなく深夜の街を徘徊したり、
本屋さんやコンビニに逃げ込むこともあります。
孤独な人はブログをやればいい
人気ブロガーのマナブさんはこんなツイートを残しています。
個人的な考えだけど、ブロガーは「孤独になるべき」だと思う。
文章を書く行為って、わりとクリエイティブだと思いまして、そういった行為をするときは、孤独じゃないとできません。友達と会話しながら文章を書くとか無理なので、孤独に苦しみつつ、自己対話を繰り返しつつ、非リアに生きると、書ける
クリエイティブです!
なんていうと少し恥ずかしくなってきますが、
「ブロガーは孤独になるべき」という部分には共感できます。
少しニュアンスが変わるけど、「孤独を感じる人はブログをやるべき」という感じですね。
何かを考えたり書こうとすることって、かなり疲れるし面倒な作業です。
けど、それが終わると何か救われたような達成感や、
自分の存在価値や充実感のようなものを味わえることがあります。
(どんな記事を書くかによりますが)
だから、自分の考えを文章にすることは、
絵や音、物語や映像といった、形式に包んでいない剥き出しの表現と言えます。
孤独に苦しむ人は、孤独を表現することで精神的な安定を図れるのです。
極端に孤独を恐れたり嫌がる人は、
寂しい、苦しいという感情そのものしか見ていなかったり、
見栄や体裁を守るために孤独の持つイメージを疎んでいるだけだったりします。
それではせっかく「孤独を感じる感性」があるのにもったいないです。
ブログに何を書けばいいのか、
どう書けばいいのか、
感性を磨く具体的な練習方法などは、過去の記事で書いていたのでそちらもどうぞ。
孤独な作家や偉人、天才のあれこれ
孤独が寿命を縮める、健康を害するということは科学的に証明されています。
しかし、孤独が何かを生み出す、孤独だから表現できることがあるのも事実です。
【ヘルマンヘッセの名言】周囲の意見や世間体に振り回されないために
とはいえ、孤独はやはり寂しいもの。
せめてもの慰みに、孤独な先人たちのあれこれを今の気分で集めてみました。
孤独というものは一人の人間とその仲間たちの間を隔てている寂しい空間のマイル数で測れるというものではない。
本当に勤勉な学生なら、ハーヴァード大学の学生がいっぱいいる巣箱のような一室で勉強していても、
荒野での一人のダルウィーシュ(修道者)と同様に孤独である。ヘンリー・D・ソロー/佐渡谷重信訳(1991)『森の生活-ウォールデン-』p205
一人でいるから孤独というわけではないし、人と一緒にいるからといって孤独じゃないわけではありません。
ソローは勤勉な学生を例に挙げて、考え事や自分の仕事をしている人は孤独だと述べます。
冬は大好きです。
ほかの季節にない静けさがあります。
庭仕事に追われることもない。
絵を描くのにも、いちばんいい季節です。
だって、雪が降って訪問者がなくなると、
絵に集中できるでしょ?ターシャ・テューダー(2016)『ターシャの言葉 思うとおりに歩めばいいのよ』p23
孤独になることで、絵を描くことに集中できる。
シンプルに核心をついたこと言いますね。
人と遊んだり話したりするのは楽しいことです。
しかし、自分のやりたいことや好きなことが一人でしかできないことなら、
その人には孤独な時間が必要です。
霧の中
不思議だ、霧の中を歩くのは!
どの茂みも石も孤独だ。
どの木にも他の木は見えない。
みんなひとりぼっちだ。私の生活がまだ明るかったころ、
私にとって世界は友だちに溢れていた。
いま、霧がおりると、
だれももう見えない。ほんとうに、自分をすべてのものから
逆らいようもなく、そっとへだてる
暗さを知らないものは、
賢くはないのだ。不思議だ、霧の中を歩くのは!
人生とは孤独であることだ。
だれも他の人を知らない。
みんなひとりぼっちだ。ヘルマン・ヘッセ/高橋健二訳(1950)『ヘッセ詩集』p59
僕がヘッセにはまるきっかけとなった詩です。
ヘッセの書く孤独には寂しさと悲しさに加えて、抒情的な美しさと力強さがあります。
孤独を表現するとはこういうことだと思います。
まっすぐな道でさみしい
種田山頭火(1996)『山頭火句集』p16
形式にとらわれない「自由律」という俳句。
短いからこそ、解釈の仕方がたくさんあります。
僕は最初、何の起伏もない平凡で退屈な人生を「まっすぐな道」に喩えているのかと思いました。
しかし、この「まっすぐな道」は自由に生きる自分だけの道と考えることもできます。
自分だけが歩く、まっすぐな道。
誰にも干渉されることのない道。
誰とも手を取り合うことのない道。
誰の道とも交わることのない、一人ぼっちの道。
この句には、
やりたいように、好きなことをしてきた山頭火が苦しみながらたどり着いた、
自由の本質が集約されているように思えました。
孤独については以下の記事も合わせてどうぞ!
コメントを残す