【あしたのジョー】真っ白に燃え尽きたい僕の考察

あしたのジョー』。

あまりにも有名であまりにも巨大なので、

僕なんかが語ることはないと恐縮した気持ちになります。

今回はリアルタイム世代ではない目線から、

『あしたのジョー』は何で名作と言われるの?何が面白いの?

って部分を僕なりの解釈で考察していきます。

あしたのジョーの考察

僕が『あしたのジョー』を読んだのは2018年のこと。

偶然にも作品が書かれたのは1968年、ちょうど50周年の節目だったんですね。

 

それはさておき、作品を読む前に僕の中にあった不安は「いまさら楽しめるのか」ということでした。

前半のハイライトとなる力石との対決の結果を知り、

ラストシーンで真っ白に燃え尽きている姿を何度も見ており、

ここまでネタバレを喰らった状態で読むのは、単なる作業になってしまうのではないかという不安です。

 

そんな不安を抱えたまま読み始めて最初に思ったことは、

ジョーが本格的にボクシングを始めるまでが意外と長い!

ということ。

最近の漫画はスピード感があってテンポよく話が進むので、

ジョーがくすぶって迷走している姿は随分とスローペースに感じました。

そして、ボクシングを始めてからは力石やカーロス・リベラといったライバル達と戦って大きく成長していきます。

しかし、激しい戦いと減量で壊れていく体、好きな人や友達を寄せ付けずにどんどん孤独になっていく姿は壮絶の一語。

読む前は力石戦がハイライトだと思っていたけど、ジョーの戦いは力石戦の後からが本番だったのです。

 

当初の不安はどこへやら。

普通に面白くてガッツリ一気読みしている自分がいました。

ここから先は、

・マンモス西を通して描かれた凡人の姿

・紀子を通して描かれた「幸せ」について

・ジョーの目や表情から読み取れる心理

について考えてみました。

マンモス西という「うどん野郎」

作中でもかなり印象に残るシーンが、

ジョーと一緒に練習していたボクサー・マンモス西の脱落です。

体の大きな西は減量苦に耐え切れずに、毎晩こっそりと屋台うどんを食べていました。

ある日、それを見つけてしまったジョーは大激怒。

うどん野郎~っ」と叫びながら西をぶん殴ります。

西は鼻からうどんを垂らして泣きながら「自分はだめなやつだ」と懺悔します。

 

ネット上ではネタになっていますが、

このシーンはかなりいいですね。

西が耐えきれなかったということの対比として、

力石が壮絶な減量の苦しみに耐えることの凄さが際立っています。

 

これはボクシングの減量だけでなく、

日々のあらゆることに当てはめて考えることができます。

勉強しなければいけないのについついスマホを触ってしまったり、

早起きしてランニングしようと思っても3日坊主になってしまったり、

自分を変えようと決意してすぐに挫折した経験は誰にでもあると思います。

 

もちろん僕はマンモス西側の人間。

未だに自分を変えようとして頓挫する日々を繰り返しています。

だから、彼が楽な方に流れてしまった気持ちもよく分かります。

僕にマンモス西を笑う資格はありません。

のりちゃんの結婚式

紀ちゃんこと林 紀子は、ジョーに思いを寄せているヒロインの一人です。

頻繁にジムを訪れ世話を焼いていたけどジョーの生き方を理解することができず、

最後はなんとマンモス西と結婚します。

 

まあ せいぜい幸せになってくれや!

ぶっきら棒に祝言を上げるジョーに対して意味深な眼差しを向ける姿が印象的でした。

↑原画展で発覚した紀ちゃんの涙を消した形跡。

ジョーの生き方が理解できず、ジョーが自分に振り向くこともない。

自分とは完全に違う世界の人種だと悟ったような表情ですね。

 

紀ちゃんは結婚という幸せを、

ジョーはボクシングの充実感を追求していく。

作中で二人の道が重なることがないことを示している切ないシーンでした。

そして、ジョーには戦友の西とガールフレンドの紀ちゃんを一度に失ったような喪失感があったんじゃないかと思います。

ジョーは真っ白な灰になった!燃え尽きた!

物語が進むにつれてジョーの目は優しく寂しげになっていきます。

これがほんとーーーに!いい表情をするんですよ!

連載を続けて絵が上達したというだけではない、なんとも言えない表情と目!

これは明らかに意識的に描かれています。

 

『あしたのジョー』の中で好きなシーンは?

そう聞かれた時、おそらく多くの人が「ジョーが座ったまま真っ白になるシーン」を挙げるでしょう。

しかし、僕は「ジョーがホセ・メンドーサに向かっていくシーン」を挙げます。

 

ジョーのラストファイトは世界チャンピオンであるホセ・メンドーサとの対決。

パンチドランカー症状を抱えて満身創痍のジョーは序盤から圧倒的苦戦を強いられます。

しかし、打たれても打たれても立ち向かっていくジョーの目はギラギラしています。

この時、セリフや動きではなく目と表情だけで形成が逆転していく様子が描かれます。

その時のジョーの目が本当によくて…。

ページをめくる手が止まり、ジョーの目と表情にしばらく見入ってしまいました。

 

ジョーが探していた燃えるような瞬間。

真っ白な灰になって後には何も残らないほどの完全燃焼。

試合後にうなだれている姿が完全燃焼なら、

戦っている最中のあの目がまさに全てを燃やしている瞬間です。

あんな目をしていたらそれを描いた作者ですら、

その後に燃え尽きてしまうんじゃないかと心配になるレベルです。

ここではあえてそのシーンの画像は上げません。

是非、自身の目で確かめてもらいたいです。

『あしたのジョー』は泣ける

ラストの真っ白な灰に燃え尽きたシーンは、実は物語中盤で伏線が張られています。

それはジョーと紀ちゃんがデートした日の帰り道のこと。

紀ちゃんはジョーに尋ねます。

「矢吹くんは…さびしくないの?

同じ年ごろの青年が 海に山に恋人とつれだって 青春を謳歌しているというのに

矢吹くんときたら くる日もくる日も汗とワセリンと松ヤニのにおいがただよう

うすぐらいジムにとじこもって

(中略)

食べたいものも食べず

のみたいものものまず

みじめだわ

悲惨だわ

青春と呼ぶには あまりにもくらすぎるわ!」

途中から感情的になって滅茶苦茶失礼なこと言ってます。

これに対するジョーの返答は以下の通り。

「紀ちゃんのいう青春を謳歌するってことと ちょっとちがうかもしれないが

燃えているような充実感は いままでなんどもあじわってきたよ…

血だらけのリング上でな

そこいらのれんじゅうみたいに ブスブスとくすぶりながら不完全燃焼しているんじゃない

ほんのしゅんかんにせよ まぶしいほどまっかに燃えあがるんだ

そして あとにはまっ白な灰だけがのこる…

燃えかすなんかのこりやしない…

まっ白な灰だけだ」

ここで紀ちゃんは、

言ってることは分かるけどついていけそうにない

と言ってジョーの元を去ります。

 

確かにジョーの歩く道には充実感がありますが、

そのために失うものも多いです。

恋人も作らず、友達と遊ぶこともなく、

食べることも我慢して、苦しいトレーニングの毎日。

もちろん支えてくれる人、応援してくれる人がいるけど、

その道のりはあまりに孤独です。

©高森朝雄・ちばてつや/講談社

↑微笑んでいるジョーの横顔。

どこか寂しげにも見えるその瞳には孤独が宿っており、

そんな人生にでも一片の悔い無しという充実感が微笑みとなって表れているようでもあります。

 

マンモス渡辺として言わせてもらうと、

僕はこんな表情ができる人になりたいです。

今は娯楽がたくさんあって豊かです。

昔に比べて明らかに幸せの選択肢が増えています。

そんな中から燃えるような充実感を味わえるものを見つけて、

真っ白な灰になるまで打ち込むことができたら最高だと思います。

そのために他の選択肢や他の幸福を掴む機会が失われたとしても、です。

まとめ

 

『あしたのジョー』は、今読んでも感動できる!

 

これが僕の結論です。

 

昨年に読み終えて、この大作の感想をどう記事にするかと思い悩んで手が止まっていましたが、

取り扱うテーマを絞ることでなんとか書くことができました。

そもそも『あしたのジョー』は有名なんだから、

多くのコアなファンや専門家たちに深く研究・考察されています。

今更、僕が書くことなんてないとビビってもそんなの当たり前のことなので、

印象に残っている部分だけ取り上げて書けばよかったんですね。

 

ここからさらに力石、葉子、丹下といったメインキャラ、

さらにカーロス・リベラや金竜飛などのライバルも取り上げて考察していたら、

時間がいくらあても足りないので割愛します。

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2 件のコメント

  • こんにちは。
    「あしたのジョー」は名作なのですね。
    世代を超えて感動を与え続けている作品だということがわかりました。
    ありがとうございます。読んでみようかな・・・

    • takafumiさん、コメントありがとうございます!

      「あしたのジョー」に限らず、名作と言われるものには単なるエンターテイメントで終わらない+α要素がある場合が多いですね。
      ジョーや力石にとっての「ボクシング」を、自分にとって大切な「何か」に当てはめて読むと楽しく読めると思います。

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