先日、面白いツイートを見ました。
本当にあった、
蕎麦屋の「そば打ち職人」の
求人広告のキャッチコピー。掲載1回目
「創業120年、愛され続ける老舗です」応募0名
掲載2回目
「遠方からのお客様も多い人気のお店です」応募0名
掲載3回目
「一日中誰とも話さなくていい仕事」応募50名→いい人が採用できました!本当にありがとう!
— 黒田真行@採用100年史から読む 人材業界の未来シナリオ (@damadama777) February 14, 2020
どんな会社なら入りたい?
そば打ち職人の求人募集キャッチコピー。
伝統あるお店です。
人気のお店です。
そういった文言に集まった人は0人。
対して、「一日中誰とも話さなくていい仕事ですよ」と言ったところ、50名を超える応募が殺到。
空腹時にみてくれを意識した小洒落た料理よりも、大雑把に盛られた牛丼に魅力を感じるように(少なくとも僕はそう)、
よそ行き顔で美辞麗句を並べるよりも、ぶっちゃけの本音を語る。
発信者と受け手のニーズの違いを意識するだけで、ここまで結果に差が出るのは痛快な話ですね。
就活したくない人だって大勢いる
考えてみれば当たり前のことですが、求職者のニーズは綺麗なものばかりではありません。
やりがいを求めて…、社会のために…、御社の企業理念に感銘を受けて…なんて嘘八百!
就職活動で心の底からそんなことを考えている人は、かなり少ないんじゃないでしょうか。
やりがい、稼げる、誇れる、
そういった部分に魅力を感じる人と同じかそれ以上に、
・面倒な人間関係が嫌
・残業はしたくない
・休日が多い方がいい
こういった条件を重視している人は多いと思います。
実際に僕も就活をしていた頃には、
「週5で定年まで働くなんて無理」
「面倒な人付き合いは無理」
「早起きして通勤ラッシュに揉まれるなんて最悪」
「好きなことに時間を使えない人生は嫌」
こんなことを考えていました。
そうして、会社員生活があまりに嫌だったので、インターネット上で生計を立てることを選んだのです。
その生活は孤独だし、先が見えません。
ただ孤独は僕にとって苦ではないし、先が見えない恐怖も会社員生活のストレスに比べればずっとマシです。
本音を言うと、会社員を辞めてからの生活は超超超超楽しいんですよ。
就活というくだらない茶番が無くなるかもしれない
皆がなんとなく思っているけど声高には言えないこと。
心のどこかで諦めていることを言えると共感を集めやすいです。
最初に挙げたお蕎麦屋さんのツイートで考えると、
誰とも話さくていい、つまり人付き合いをしたくないということが、
皆が思っているけど言えないこと、言ったところで仕方ないことだったのです。
「こんなこと面接で言えないし、甘ったれるなって言われるに決まってる」
そんな風に、社会人の世界ではタブーとされていた本音部分を、募集する側が先回りして言ってくれた。
これが刺さらないはずがありません。
今後、働き方改革がもっと進めば、企業側も面接で建前より本音を言うようになっていくでしょう。
「嫌な飲み会や面倒な付き合いが一切ない会社です」
「社員がプライベートの時間を充実させることを最優先にして、残業0を目指している会社です」
「滅茶苦茶稼げるし世間体もいいけど、激務だし競争がやばくて病む人が多い会社です」
例えばこんな感じに。
やりがいとかアットホームな職場みたいな、当たり障りないキャッチコピーでは人が集まらないようになると思います。
誰もがやりたい仕事を持っているわけではないし、プライドやメンツを保ちたいわけじゃないし、安定したいわけでもありません。
ニーズは多様化しているし「社会人は仕事が全て!」なんて価値観も化石化してます。
綺麗事でお互いを騙し合うような採用なんてやめてしまって、
本当のことや、本音を言い合えるようなシステムになっていけばいいと思いました。
そうすれば、人を人とも思わないようなブラック企業には人が集まらなくなるし、それで困るなら企業側が変わればいいだけなので。
だって面接では聞いておきたいじゃないですか。
「ぶっちゃけ残業とか休日出勤ってどんな感じですか?」とか、
「飲み会とか社内イベントがやたらと多いのは嫌なんですけど…」って。
僕は会社員に戻る気はないので関係ない話ですが…。
感情的になってきたので、この辺で。
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