「あの頃に戻りたい…」
久々に会った友達と居酒屋で飲みながら、こんな言葉を呟く人は数えきれないほどいると思います。
これがどれくらい普遍的なテーマかと言うと、
藤子・F・不二雄がオバQの短編で題材に使うほどです(『劇画オバQ』)。
今回はそんな話です。
学生時代に戻りたい社会人
最も楽しい時間であってもいいはずの社会人が、
「学生時代に戻りたい」とボヤく。
これを闇と言わずなんと言いましょう。
社会人はなぜ学生時代に戻りたいと思うのでしょうか。
・休みが全然取れない
・自由に使える時間がない
・仕事や人間関係がつまらない
パッと思いつく限りでは、この辺が理由だと思います。
対してお金は無かったかもしれないけど、
・気楽な毎日
・自由に使える時間の多さ
・仲の良い人とだけ過ごせる
という学生時代。
二つを天秤にかけた時、どちらが楽しそうかは言うまでもありません。
自由な時間と人間関係がいかに幸福度を高めるファクターになっているのかよく分かります。
学生時代に戻りたいからって2chで慣れ合うな
2chでは昔から、懐古に浸るスレは人気がありました。
しかし、掲示板に書き込むことで「学生時代に戻りたい」という欲求は解消できるでしょうか。
答えはNO。
過去に戻ることはできないからです。
そして、そんなことは皆分かっています。
戻れないと分かっているから昔を懐かしんでしみじみする。
という、ちょっと高度な「今の楽しみ方」をしているんですね。
実際、僕もそういったスレは好きです。
少年時代とか学生時代を懐かしむスレはついつい開いてしまいます。
しかし、それは現在の楽しみが「過去を懐かしむこと」になっているということです。
同時に、定年まで働くつもりの人にとって、現在と未来はそれほどまでに希望がないことを表しています。
そんな人は定年した後は、
「社会人の頃にもっとやりたいことをやっておけばよかった」
と言っているかもしれません。
学生時代に地獄を味わい暗黒面に落ちた人は?
楽しかった学生時代に戻りたい。
楽しかった学生時代を懐かしむ。
そんな今を過ごしている人が大勢いる中で、
暗い学生時代を過ごしてきた人は過去をどう思っているのか?
ダークサイドの住人として生きてきた僕としては、
「学生時代に戻りたい」と思っていました。
厳密に言えば大学時代です。
さらに言えば、そう思っていたのは会社員として働いていた頃の話です。
現在は今が最も楽しく気楽に生きているので戻ろうとは思いません。
僕の場合は誰かにイジメられていたとかそういう地獄ではなかったので、
不可抗力で地獄を味わった人は戻りたいとは思わないかもしれませんね。
それでも、会社員生活に比べたらまだ楽だから戻りたいと思う、
そんな気持ちであれば僕も同じです。
「学生時代はクソだったけど、会社員はもっとクソだから戻りたい」
って感じです。
そんな時、心に風が吹き荒んでいます。
こんなに寂しい憧憬の風ありますかって話ですが…。
しかし、過去と現在を苦しいと思う気持ちはエネルギーに変えることができます。
「あの頃に戻りたい」とよく思う人には、こちらの記事もオススメです。
学生時代に遊んでない、遊ばなかった人はどうなる?
会社員生活は充実しているけど、
ずっと真面目に生きてきて、何かを失った気がする。
学生時代にもっと遊んでおけばよかった。
そんな理由から「学生時代に戻りたい」と思う人もいるでしょう。
真面目に生きてきたことに何の後悔もないにしても、
「歳を重ねることで、もう経験できないことがある」ということに気が付いて後悔するパターンですね。
無理して遊ぼうとしても、無理をしてるから心の底から楽しめない。
学生時代とは感覚も違うし、どこかで俯瞰視している自分がいる。
あの時やりたかったことは、あの時にやることでしか意味がなかった。
それに気付いた時にはもう遅い。
これは苦しいですよ。
「あの頃が楽しかったから戻りたい」
と
「あの頃にしかやれなかったことがあって戻りたい」
では苦しさのベクトルが異なります。
そして、より苦しいのは後者かと思います。
やらなかった後悔は、もう挽回のしようがないからです。
まとめ
・会社員として消耗している人は学生時代に戻りたがる
・今を楽しめていない人は「過去を懐かしむ」ことが楽しみになる
・もうできない、ということに気づいた時の苦しみは大きい
このまま終わるといくら何でも暗すぎるんで、ここからがクライマックスです。
「学生時代に戻りたい」と思うことが多い人は、
そんなことをまったく思わないくらい今を楽しくしましょう。
あの頃は楽しかったけど、今も滅茶苦茶楽しいって言えるくらい楽しいことをしましょう。
擦られまくったクソみたいな定型啓発になってしまうけど、本当にそれしかないですよ。
いじわるな質問をしますが、
今の会社員生活を続けて最高に楽しい生活は実現できますか?
僕はできませんでした。
できる気がしませんでした。
即答です。
「大地震が起こった時には、どさくさに紛れて会社に火を点けてやろう」
と考えるくらいやさぐれていました。
しかし、紆余曲折あって現在はブログで生計を立てています。
学生時代に戻りたいとも思いません。
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